前回に引き続き、これまで学んだ以外の資産について、その内容と処理方法を学びます。
今回は、「立替金」、「短期貸付金」、「長期貸付金」を見ていきます。

 

1.立替金

(1)立替金とは

取引の相手方が負担すべき運送費を代わりに支払ったり、従業員が支払うべき費用を代わりに支払ったりしたときは、あとでその立て替えたお金を受け取ることができます。このような「立て替えたお金をあとで受け取ることができる権利」は、「立替金」勘定で処理します。

 

勘定科目の説明

(2)他の団体が負担すべき費用を立替払いしたときの仕訳

<ポイント>

お金を立て替えることにより、「あとで支払ってもらう権利」を表す「立替金」(資産グループ)が増えたので、「立替金」を借方(左側)に記入します。一方、現金で支払い、「現金」(資産グループ)が減ったので、「現金」を貸方(右側)に記入します。

 

(3)職員の負担すべき費用を立替払いしたときの仕訳

<ポイント>

職員が支払うべき費用を立替払いし、「あとで支払ってもらう権利」を表す「立替金」(この問題では「従業員立替金」)(資産グループ)が増えたので、「従業員立替金」を借方(左側)に記入します。そして、生命保険料を現金で支払い、「現金」(資産グループ)が減ったので、「現金」を貸方(右側)に記入します。

 

(4)立替金を回収したときの仕訳

<ポイント>

立替金を回収すると、「あとで支払ってもらう権利」を表す「立替金」(資産グループ)が減るので、「立替金」を貸方(右側)に記入します。そして、立替金3,000円が普通預金に振り込まれ、「普通預金」(資産グループ)が増えたので、「普通預金」を借方(左側)に記入します。

 

2.短期貸付金・長期貸付金

(1)貸付金とは

一般企業では、資金に余裕があるときは、取引先や他の法人、個人にお金を貸すことがあります。この場合に発生する、「あとでお金を返してもらえる権利」は「貸付金」勘定(資産)で処理します。

なお、NPO法人では、特別な場合を除き、原則的には、資金の貸付けを行うことはありません。NPO法人は、資金に余裕があれば、ミッション達成に向けた新たな活動をすべきだからです。

しかしながら、ここでは簿記の勉強として、貸付金について見ておきましょう。

この貸付金には、回収期間によって次の2種類があります。

 

勘定科目の説明

 

(2)お金を貸し付けたときの仕訳

<ポイント>

お金を貸し付けたら、「あとでそのお金を返してもらう権利」を表す「貸付金」(資産グループ)が増えるので、借方(左側)に記入します。

そして、この場合、回収期限が決算日より一年以内に到来する場合は、「短期貸付金」とし、一年を超えて到来する場合は「長期貸付金」とします。

 

(3)貸付金の利子を受け取ったときの仕訳

お金を貸し付けると「利子」を受け取ることができますが、その利子は「受取利息」勘定で処理します。この仕訳をする場合、貸付金の「短期」、「長期」は関係ありません。

勘定科目の説明

 

<ポイント>

貸付金の利子を受け取ったときは、利息の収入を表す「受取利息」(収益グループ)が発生する(増える)ので、「受取利息」を貸方(右側)に記入します。また、利息を現金で受け取って「現金」(資産グループ)が増えたので、「現金」を借方(左側)に記入します。

 

(4)貸し付けたお金を返してもらったときの仕訳

<ポイント>

貸付金の返済を受けったときは、「あとでそのお金を返してもらう権利」を表す「貸付金」(資産グループ)が減るので、貸方(右側)に記入します。そして、その返済により普通預金」(資産グループ)が増えたので、「普通預金」を借方(左側)に記入します。

次は、今回学んだところについて、問題練習(テキスト第11回分)をしてみましょう。