今回は、前回の決算整理事項の「費用・収益の繰延べ」に続いて、「費用・収益の見越し」を見ていきます。

 

1.費用の見越し

(1)費用の見越しとは

期中において、費用の計上をしていますが、その中に当期の費用となるものが含まれていないことがありますので、それを当期の費用として計上するために、修正をする手続きを「費用の見越し」といいます。
図で示すと、次のようなイメージです。

 

 

上記のように、次期に支出する予定の費用のうちに、当期に計上すべき費用(A)が含まれている場合は、それを計上しなければなりません。

 

(2)費用の見越しのための仕訳

当期の費用として発生しているが、契約により支払いがが次期以降となっているときは、当期の費用として計上するとともに、次期以降に支払う義務(負債)を表す「未払金」という勘定科目で同額を計上します。
なお、「未払金」の詳細は、テキスト第12回を参照してください。

 

 

費用である「支払利息」(費用グループ)が12月1日から3月31日までの4ヶ月間分発生しているので、借方(左側)に記入するとともに、次期に支払う義務(負債)を表す「未払金」(負債グループ)を貸方(右側)に記入します。

 

 

2.収益の見越し

(1)収益の見越しとは

期中において、収益を計上していますが、その中に当期の収益となるべきものが含まれていないことがありますので、それを当期の収益として計上するために、修正する手続きを「収益の見越し」といいます。
図で示すと、次のようなイメージです。

 

 

上記のように、次期に入金を受ける予定の収益のうちに、当期に計上すべき収益(A)が含まれている場合は、それを計上しなければなりません。

 

(2)収益の見越しのための仕訳

当期の収益として発生しているが、契約により受け取りが次期以降となっているときは、当期の収益として計上するとともに、次期以降に受け取る権利(資産)を表す「未収金」という勘定科目で同額を計上します。
なお、「未収金」の詳細は、テキスト第10回を参照してください。

 

 

勘定科目の説明

 

収益である「事業収益」(収益グループ)が10月1日から3月31日までの6ヶ月間分発生しているので、貸方(右側)に記入するとともに、次期に委託料を受け取る権利(資産)を表す「未収金」(資産グループ)を借方(左側)に記入します。

 

 

3.見越し計上した費用や収益の再振替仕訳

決算で見越し計上した費用や収益は、繰延べ処理をした時と同様、翌期首に「再振替仕訳」を行います。この再振替仕訳を行うことにより、前期に繰り延べた費用や収益を次期の保養や収益とすることができます。
ただし、この再振替仕訳は、「継続的な役務提供契約」に基づく費用・収益の場合のみ行いますので、注意してください。

 

 

次は、今回学んだところについて、問題練習(テキスト第20回分)をしてみましょう。