今回は、前回の精算表をもとに、決算書として貸借対照表を作成してみましょう。

 

1.決算書(貸借対照表)の作成

次の精算表は、前回のものと同様ですが、これをもとに、今回は「貸借対照表」を作成してみましょう。なお、この精算表に係る会計期間は2017年4月1日から2018年3月31日とします。したがって、決算日は2018年3月31日となります。

 

2017年度決算に係る精算表

2017年度決算に係る精算表

 

2.貸借対照表の書き方について

(1)貸借対照表への移記

精算表にある資産、負債及び正味財産をそれぞれ、貸借対照表の形に従って金額を書き写します。
ここで、書き写す場合、どこにどの金額を入れるのかをみましょう。
貸借対照表でも活動計算書と同様、金額欄が3列ありますが、それぞれの意味は活動計算書とほぼ同様です。

 

①右端:資産、負債、正味財産の各合計及び負債及び正味財産合計を記載する。

②中央:資産では流動資産、固定資産の合計を、負債では流動負債、固定負債の合計を記載する。
ただし、正味財産については、前期繰越正味財産の金額と当期正味財産増減額の金額をそれぞれ記載する。前期繰越正味財産の金額は、試算表にある「正味財産」(つまり、前期末の貸借対照表の正味財産)の金額を記載し、当期正味財産増減額の金額は、前回作成した活動計算書に置いて計算された当期正味財産増減額の金額を移記する。

③左端:資産、負債のそれぞれの内訳金額を記載する。
なお、試算表にある現金と普通預金は、これを合計して「現金預金」として記載する。

これに従って記載していくと、前回の活動計算書の記載と同様、左端から順次記載し、合計をとっていきます。そして、最後に右端で「資産合計」と「負債及び正味財産合計」の下に締切線を記載し、その両方の金額が一致していることを確認します。

 

(2)その他の注意点

①まず、表題に貸借対照表と記載します。

②表題のすぐ下には、この貸借対照表の金額が確定した日(=決算日)を記載します。

③上部右横に金額の単位(通常は「円」)を記載します。

④科目の文言や並びを覚えておきましょう。

 

(3)「流動資産、固定資産」と「流動負債と固定負債」について

貸借対照表では、資産の部を流動資産と固定資産に分けて記載し、負債の部では流動負債と固定負債に分けて記載します。この場合の「流動」と「固定」の意味について、説明します。

 

①流動資産:次の2つに当てはまる場合には流動資産とします。
ⅰ.現金及び普通預金と1年以内に現金化されると考えられる資産
ⅱ.正常な状況の下で1年を超えて現金化されると考えられる債権等の資産

②固定資産
1年を超えて使用される資産で一定金額以上のもの

③流動負債
1年以内に返済期限が到来する債務等の負債

④固定負債
1年を超えて返済期限が到来する債務等の負債

 

貸借対照表

 

この回の演習問題はありません。上記の内容をよく復習し、自分で貸借対照表のひな型が書けるようになれば良いでしょう。


 

今回をもって、無料簿記講座(初級編)を終了します。初めてNPO法人会計をされる方にとっては、この初級編は日常の会計処理に役立ちますので、ぜひ、繰り返し復習して簿記に慣れ親しんでください。